職人紹介

造り手の顔が見える鋏

山端鋏製作所では、現在二人の職人が手作業で一丁一丁丁寧に鋏を造り上げています。手作業だからこそ、職人の技術と魂が宿り、一丁たりとも妥協を許さない品質を追求しています。
多くの造り手を抱えることは、品質のばらつきに繋がる可能性があります。そのため、あえて少数精鋭の体制を貫き、熟練の技を未来へと繋いでいます。
理美容鋏は、お客様にとって非常に高価な買い物です。だからこそ、安心して長くご愛用いただきたい。私たちは、造り手の顔が見えることが、その安心に繋がると信じています。

それでは、山端鋏製作所の品質を支える二人の職人をご紹介いたします。

 

山端 公喜 Koki Yamabata


私が大阪で理美容鋏造りの道に入ったのは19歳の時。以来、約45年間、この業界と共に歩んでまいりました。この歳月の間、理美容鋏は常に変化し続けています。その時代のニーズをいち早く捉え、作業で最適な一丁を造り続けること。それが、私がこの45年間、最も大切にしてきたことです。効率化のために機械化を勧められたことも少なくありません。しかし、理容師さん、美容師さんもまた、鋏に並々ならぬ「こだわり」を持つ職人です。そして、手の大きさや指の太さ、長さは人それぞれ。だからこそ、鋏に手を合わせるのではなく、お客様ご自身の手にしっくりと馴染む一丁を使っていただきたいと強く願っています。どんなに小さなご要望でも構いません。お客様の声に真摯に耳を傾け、一つひとつ形にしていく。「聞く耳を持つ職人」であり続けること。それが、私の使命だと考えています。

 

山端 兼匠 Kensho Yamabata


幼い頃から父が造る理美容鋏を間近で見て育ち、「いつかは自分の手で」という夢を抱いてきました。そして21歳でこの道に進み、気がつけば14年目を迎えます。近年、機械化・量産化が加速する中、私はあえて手造りという昔ながらの手法にこだわり続けています。時代に逆行していると思われるかもしれません。しかし、一丁一丁に魂を込める「一丁入魂」の気持ちで、手作業だからこそ生み出せる鋏の価値を追求しています。お客様の手に吸い付くように馴染む鋏は、まさにきめ細やかな調整と繊細な仕上げの賜物です。これは、人の手でしか到達できない領域だと確信しています。だからこそ、基本に忠実であること。そして、理容師、美容師の皆様に心からご満足いただける鋏をお届けできるよう、父から受け継いだ技術をさらに磨き、日々精進してまいります。

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